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山洋電気の製造工場で排熱利用と気積削減の効果を検証、共同研究を実施
菱機工業と信州大学、山洋電気の上田市の工場で排熱と未利用空間の活用策を現地実測と分析により検討した。
BLUE NOVA編集部

PR TIMES
菱機工業株式会社は2026年10月29日、山洋電気株式会社の製造工場におけるカーボンニュートラル実現に向けた共同研究を実施したと発表した。共同研究には信州大学高村研究室が加わり、3者がそれぞれの専門的知見を持ち寄った。対象は長野県上田市にある延床面積36,500㎡の製造工場である。
研究の背景には、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、製造工場でも生産活動と環境負荷低減を両立する取り組みが求められていることがある。カーボンニュートラルとは、CO₂などの温室効果ガスの排出量から、森林による吸収や回収・貯留による除去量を差し引き、合計を実質ゼロにすることを指す。製造現場では、設備の稼働に伴う熱やエネルギー消費が排出に直結しやすい。
山洋電気は、設備更新だけに頼るのではなく、既存施設の中にある熱や空間を有効な資源として捉える方針をとった。研究では現場の実情に即した2つの施策が立案された。ひとつは、環境試験室の恒温槽から出る排熱や環境試験室内の空気を活用し、上階の会議室の暖房に利用する「排熱利用」である。もうひとつは、機械製造室で使われていない上部空間を削減する「気積削減」である。
検証は、菱機工業と信州大学が上田市の工場で現地調査と実測を行う形で進められた。信州大学は実測結果の分析とシミュレーションによる効果検証を担当した。排熱利用は、これまで捨てられていた熱を暖房に回すことで、別の熱源に頼る部分を減らす考え方である。
気積削減は、空調で温度を保つ空間の容積を小さくする考え方である。同じ室温を保つ際に必要となるエネルギーは空間の大きさに左右されるため、使われていない上部空間の扱いは省エネの対象になりうる。
今後は、検討された施策を工場の運用にどこまで取り入れるか、そしてその効果をどのように継続して把握するかが焦点になる。製造業の工場では、大規模な設備投資の前に既存の排熱や空間を見直すことが、脱炭素の現実的な第一歩になる。産学連携で現場の実測と解析を組み合わせた点が、今回の取り組みの特徴である。
BLUE NOVAの見方
製造工場の脱炭素は、新しい設備を導入する前に、建物の中にすでにある熱や空間をどう使うかという視点が大きい。今回の共同研究は、排熱と未利用空間という身近な資源に着目し、現場の実測とシミュレーションで効果を確かめようとした点に意味がある。メーカーと大学が組むことで、理論と現場の両方に即した施策を検討できる。工場の省エネや脱炭素を考える企業にとって、設備更新以外の選択肢を示す事例といえる。
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- カーボンニュートラル
- カーボンニュートラルは、CO₂などの温室効果ガスの排出量から、森林による吸収や回収・貯留による除去量を差し引き、合計を実質ゼロにすることです…
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カーボンニュートラルは、CO₂などの温室効果ガスの排出量から、森林による吸収や回収・貯留による除去量を差し引き、合計を実質ゼロにすることです…
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