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Green Carbon、タイ米企業とMOU 低炭素米と排出クレジットで協業
タイの米加工・輸出企業Wonnapobと覚書を結び、水田のメタン削減と米の販売を組み合わせた事業モデルを目指す。
BLUE NOVA編集部

PR TIMES
2026年10月23日、国内最大規模のネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開するGreen Carbon株式会社(本社:東京都)は、タイの米加工・輸出企業Wonnapob Co., Ltd.と、低炭素米の生産・販売やカーボンクレジット創出などに関するMOU(覚書)を締結したと発表した。タイで環境に配慮して生産された米を日本を含む海外市場へ届ける新たな仕組みづくりが目的である。
協業の柱は、Green Carbonが推進する水田のメタン排出削減と、Wonnapobが持つ米の加工・流通・輸出に関するノウハウの組み合わせである。水田は水を張った状態で土壌中の微生物が有機物を分解するため、メタンが発生しやすいことが知られている。水管理を見直すことは、こうした排出を抑える代表的な方法の一つとされる。削減した分を測定し、クレジットとして扱える単位にすることが、この事業の出発点になる。
カーボンクレジットは、排出削減量や吸収量を売買できる単位にしたものである。企業が自らの排出を減らしきれない場合に、他者の削減量を購入して補う手段として使われる。今回の発表では、低炭素米の販売とクレジット創出を一体で進める事業モデルを構築する、という方向性が示された。米という身近な食品と、削減量という目に見えにくい価値を結びつける点が特徴である。
MOUでは、ERW(強化岩石風化)やバイオ炭を活用したCO2除去についても協業の可能性を検討することが盛り込まれた。ERWは、粉砕した岩石を農地にまき、岩石の風化作用によって大気中のCO2を土壌や水に取り込ませる手法である。バイオ炭は、バイオマスを酸素の少ない状態で加熱してつくる炭で、炭素を土壌に長く留めることができる。いずれも農地を使ってCO2を除去する方法として注目されている。
両社は、こうした手法を通じて持続可能な農業の普及と新たな事業モデルの構築を進めるとしている。背景には、農業分野の排出削減を事業として成り立たせることの難しさがある。削減量の測定や報告には手間がかかり、農家が取り組みを続けるための収入をどう確保するかが課題になりやすい。米の販売と組み合わせる構造は、この課題に対する一つの答えとなりうる。
今回の発表は、両社が協業の方向性について覚書を交わした段階である。低炭素米の販売数量、クレジットの創出量、開始時期といった具体的な数字は示されていない。今後は、どのような水田で削減量を算定するか、タイ産低炭素米の販路をどこに広げるかが焦点となる。Green Carbonは協業の具体化に向けた問い合わせ窓口も公開しており、今後の進展が注目される。
BLUE NOVAの見方
今回のMOUは、水田のメタン削減という農業分野の排出削減と、米の加工・輸出という流通の仕組みを一体で組み立てようとする点に意味がある。カーボンクレジットは削減量を数値で示し売買できる手段として使われてきたが、農業由来の削減量は創出や測定に手間がかかりやすい。米の販売と結びつけることで、農家や事業者にとって取り組みを続ける理由が増える可能性がある。一方、販売量やクレジットの量が示されていない段階では、事業として成立するかはまだ判断できない。今後の算定方法や販路の具体化が注目点である。
出典・詳細 PR TIMESの記事を読む
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- カーボンクレジットとは
排出削減量や吸収量を、売買できる単位にしたもの。 - バイオマスとは
バイオマスは、木材、農作物の残り、食品廃棄物、家畜のふん尿など、生物に由来する有機性の資源です。 - バイオ炭(バイオチャー)とは
バイオマスを低酸素で加熱してつくる炭。炭素を土壌に貯留できる。
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