欧州委員会が2025年2月26日に発表した計画で、エネルギー多消費産業の脱炭素とクリーン技術の製造を後押しし、欧州グリーンディールの目標と産業の競争力を両立させることを目的とする。電気料金を下げるための「手ごろなエネルギーの行動計画」とあわせて示された。
1000億ユーロ超の資金を動かすとし、その中心として、イノベーション基金、EU ETSの追加の収入、InvestEUの見直しを使って1000億ユーロをめざす「産業脱炭素化銀行」を掲げた。国の補助のルールとしては、2025年6月25日に「クリーン産業ディール国家補助枠組み(CISAF)」を採択し、再エネの導入、産業の脱炭素、クリーン技術の製造などへの補助を2030年末まで認めやすくした。
需要の面では「EU製」で低炭素の製品の市場をつくる産業加速法が2026年3月4日に提案され、公共事業で使う鉄鋼の25%以上を低排出のものにすること(2029年以降に始まる事業)などが盛り込まれた。法案は今後理事会と欧州議会で審議される。
水素では、低炭素水素の算定方法の委任規則の採択(2025年7月)や、欧州水素銀行の入札、売り手と買い手を結びつける「水素メカニズム」などがこの計画の中に位置づけられている。
出典: European Commission「Clean Industrial Deal State Aid Framework (CISAF)」(2025)、European Parliament「Industrial Accelerator Act」(Legislative Train)