EUが域外から輸入する鉄鋼、アルミニウム、セメント、肥料(アンモニアを含む)、電力、水素について、製造時の排出量に応じた費用の負担を求める制度。域内の排出量取引制度で負担する企業との公平を保ち、生産が規制の緩い国に移るのを防ぐ狙いがある。
2023年10月から2025年末までは排出量の報告だけを求める移行期間で、2026年1月1日から本格適用に移った。輸入者は排出量に応じたCBAM証書を購入・提出する必要があり、2026年の輸入分の年次申告と証書の提出期限は2027年9月30日とされる。証書の価格はEU-ETSの排出枠価格に連動し、輸出国で支払った炭素価格は差し引ける。
2025年の簡素化により、鉄鋼・アルミニウム・肥料・セメントは年間の輸入量が50トン未満の輸入者が対象外となった。一方、電力と水素は量にかかわらず対象となるため、EU向けに輸出する水素の排出量の算定が重要になる。
出典: Herbert Smith Freehills Kramer「Operationalisation and simplification of the EU CBAM」(2026年)