ドイツの経済省の資金で2021年に作られた水素の輸入の仕組みで、非営利のH2Global財団の子会社Hintco(ライプツィヒ)が運営する。Hintcoは、域外の生産者から再エネ由来の水素やアンモニア・メタノールなどの派生品を10年の長期契約(HPA)で最も安い価格で買い、域内の買い手には短期の契約(HSA。多くは1年)で最も高い価格で売る。この「ダブルオークション」の買値と売値の差を国の補助で埋める。
最初の入札(9億ユーロ)は、アンモニアの区分で2024年7月にエジプトで生産するFertiglobeを選んだ。届け先の価格は1トン1000ユーロで、契約の最大額は3.97億ユーロ、2027年から2033年までに累計39.7万トンを供給する。e-SAF(合成の航空燃料)の区分は応札がなく、資金はメタノールの区分に回された。
2回目の入札は2025年2月に始まり、総額25億ユーロ(最大約30億ユーロ)で、アフリカ・アジア・南米とオセアニア・北米の4つの地域の区分と、オランダ政府と共同で出資する世界の区分がある。2026年9月30日にはアジアの区分でアンモニアのAM Greenが選ばれ、10年で最低5.85億ユーロ分を買う。オーストラリアとドイツが共同で4億ユーロを出す区分もある。
2023年5月31日、欧州委員会とドイツ政府は欧州水素銀行とH2Globalを結びつけ、域外からの輸入の入札を共同で作ることで合意した。H2Globalの仕組みはほかのEU加盟国も使えるとされた。
出典: H2Global「The H2Global Instrument」、Hintco「Frequently Asked Questions」、Hintco「AM Green named winner of Asian lot in H2Global auction funded by German government」(2026)