トップ / ニュース / 海外 / アイルランドのザ・ダウンズにバイオガス施設の計画案
海外
アイルランドのザ・ダウンズにバイオガス施設の計画案
ウェストミース州で総事業費8000万ユーロ規模のバイオガス施設が計画案として示された。
BLUE NOVA編集部

Westmeath Examiner
アイルランド中部ウェストミース州のザ・ダウンズで、総事業費8000万ユーロ(約80百万ユーロ)規模のバイオガス施設の計画案が示された。地元紙ウェストミース・エグザミナーが伝えた。
ここで示された事業費は8000万ユーロである。ユーロ建てでの金額のため、円換算は為替水準により変動する点に注意が必要である。計画案の段階であり、この時点では建設が決定したわけではない。
バイオガスは、家畜ふん尿、食品廃棄物、下水汚泥、作物残渣などの有機物を嫌気性発酵させて得られるメタンを主成分とするガスである。発酵の過程で生じるガスは、発電や熱利用、精製してバイオメタンとして都市ガス網へ供給する用途に使える。
アイルランドは農業の比重が高く、畜産由来の有機性廃棄物が多い国である。欧州連合では、再生可能エネルギーの導入目標と併せて、農業廃棄物の有効利用や温室効果ガス削減の観点からバイオガス事業への関心が高まっている。
事業の収入源は一般に、発電の売電収入、発酵後に残る消化液(デジェスタート)を肥料として販売する収入、熱の供給、そして廃棄物処理の受入料金の四つである。コストは施設建設費、原料の輸送費、設備の維持管理費が中心となる。
同種の事業と比べると、バイオガス施設は太陽光や風力と異なり、原料を安定して受け入れられる点が強みである。一方で、臭気や輸送車両の増加に対する地域住民の懸念が計画段階で論点になりやすい。
今後は、計画の許認可手続き、環境影響の評価、地域住民との協議の進み方が注目点となる。事業者や規模の詳細が明らかになるにつれ、発電能力や原料の種類、温室効果ガス削減効果の見通しが示されるかが焦点である。
計画が承認された場合でも、建設には一定の期間を要する。続報では、運転開始時期と事業の収支構造が具体的に示されるかを確認する必要がある。
BLUE NOVAの見方
今回の計画案は、農業地域における有機性廃棄物の利用という欧州で広がる流れに沿うものである。バイオガス施設は、ごみや家畜ふん尿を資源として回収し、エネルギーと肥料に変えることで、廃棄物処理と脱炭素を同時に進める手段となる。ただし、計画段階では事業の規模や原料の詳細が十分に示されていない。今後、許認可と地域協議がどのように進むかで、事業の実現性と地域との関係が明らかになる。読者は、事業費の数字だけでなく、発電量や原料の受入量が示されるかどうかに注目するとよい。
出典・詳細 Westmeath Examinerの記事を読む
この記事は、配信元の報道をもとにBLUE NOVA編集部が書いています。AIを記事の執筆の補助で使用しています。詳しい内容は出典の記事をご確認ください。
この記事の用語
関連ページ
- バイオメタンとは
バイオガスを精製し、メタンの濃度を高めた再生可能なガス。 - バイオガス(メタン発酵)とは
生ごみや家畜ふん尿を微生物で発酵させてつくるメタン主体のガス。 - 消化液とは バイオガスプラントの「もう一つの生産物」の使い方と課題
メタン発酵を終えた後に残る消化液は、窒素やリン、カリウムを含む肥料になる。液肥として畑にまく方法、水処理、固液分離と堆肥化など、使い方と課題を整理する。
関連記事
海外の一覧PR TIMES
丸紅新電力、国連主導の国際イニシアチブ「24/7 CFE Compact」に加盟
電気を使うすべての時間帯をカーボンフリー電力で賄う24/7 CFEの理念と5つの原則に賛同し、署名団体の一員となった。
BLUE NOVA編集部
HydroNews
Expand、ヴァレーゼ県カイラーテの旧製紙工場で水素バレーを開所
Expandが手がけた水素バレーの拠点が、イタリア北部ヴァレーゼ県カイラーテで開所した。旧製紙工場跡地を活用した取り組みである。
BLUE NOVA編集部
gasworld
ネル社はラインメタル社のe燃料推進に加わる3番目の電解槽メーカーとなった。
ノルウェーのNelがドイツのRheinmetallのe-fuel推進に加わる3番目の電解槽メーカーとなった。
BLUE NOVA編集部
Inside Climate News
ペンシルベニア州の水素ハブはどうなったのか?
ペンシルベニア州の水素プロジェクトは、連邦政府と両党のリーダーシップの支援を受けて、雇用を創出し、排出量を削減するはずだった。しかし、現在は行方不明になっている。
BLUE NOVA編集部
