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CCS制度の設計はバイオメタン由来の炭素除去を後回しにしたとの新報告

新しい報告書は、CCSを中心とする制度がバイオメタンによる炭素除去を十分に扱っていないと指摘した。

BLUE NOVA編集部

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CCS制度の設計はバイオメタン由来の炭素除去を後回しにしたとの新報告
写真はイメージ / 写真: Thzorro77 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons ライセンス

Envirotec Magazine

新たな報告書は、CCS(二酸化炭素の回収・貯留)を対象とする制度の設計が、バイオメタン由来の炭素除去を十分に扱っていないと指摘した。報告書の要点は、CCSを軸にした制度がバイオメタンの炭素除去を後回しにしている、という点である。

炭素除去とは、大気中のCO2を取り除いて固定する取り組みの総称である。排出を減らす対策と異なり、既に大気に出た炭素を減らす点で位置づけが別になる。

バイオメタンは、家畜排せつ物や食品残渣などの有機物をメタン発酵させて得たバイオガスから、CO2などを取り除いて都市ガス並みの純度に高めたガスである。原料が生物由来のため、燃焼時に排出されるCO2は元をたどれば大気中から取り込んだものとされる。

炭素除去の考え方では、バイオメタン製造時に生じる高純度のCO2を回収して地中に貯留すれば、大気中の炭素を実質的に減らせる可能性がある。このため、バイオメタンは炭素除去の手段として注目されてきた。

一方、CCSに関する制度は、大規模な回収と貯留の設備や、化石燃料由来の排出源を主な対象として整備されてきた経緯がある。報告書は、こうした枠組みの中ではバイオメタン由来の取り組みが評価や支援の対象になりにくいとみている。

炭素除去の取引や認証では、貯留したCO2量を検証する仕組みが求められる。どの制度で、どの程度の量を、どのように算定し証明するかが、事業者の収入や投資判断に直結する。報告書は、この点でバイオメタン事業者が不利になりうると指摘している。

今後の注目点は、各国の政策立案者がCCS制度の見直しや炭素除去の認証基準にバイオメタンをどう位置づけるかである。報告書の内容を踏まえた制度設計の議論が進むかどうかが、関連事業の拡大を左右する。

脱炭素の手段を複数組み合わせる上で、制度が特定の技術に偏ると、利用可能な選択肢が狭まる。CCSとバイオ由来の炭素除去の双方を評価する枠組みが、排出削減の全体計画にとって重要になる。

BLUE NOVAの見方

炭素除去は排出削減と並ぶ脱炭素の柱として扱われつつあるが、その評価の仕組みは制度ごとに差がある。バイオメタンは、廃棄物処理や農業の副産物を資源に変える点で、水素やCCSとは別の経路を持つ。制度が特定の手段に寄るとバイオメタンの価値が見えにくくなるという指摘は、国内で類似の制度を設計する際にも参考になる。CCSと炭素除去の評価をどう切り分けるかが、今後の制度議論の焦点になる。

出典・詳細 Envirotec Magazineの記事を読む

この記事は、配信元の報道をもとにBLUE NOVA編集部が書いています。AIを記事の執筆の補助で使用しています。詳しい内容は出典の記事をご確認ください。

この記事の用語

バイオメタン
バイオガスを精製し、メタンの濃度を高めた再生可能なガス。
バイオガス
生ごみや家畜ふん尿を微生物で発酵させてつくるメタン主体のガス。
水素
水素は、もっとも軽い元素です。

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