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中国電力など4者、廃シリコンとCO2からギ酸水素キャリアの研究を開始
中国電力を含む4者が、廃シリコンと二酸化炭素を原料にギ酸水素キャリアを製造する研究を始めた。
BLUE NOVA編集部

Dellows News
中国電力など4者は、廃シリコンと二酸化炭素(CO2)からギ酸水素キャリアを製造する研究を開始した。廃棄されるシリコンと排出されたCO2を原料に使う点が、この研究の特徴である。
水素は元素の中でもっとも軽く、常温・常圧では気体である。体積あたりのエネルギー密度が低いため、大量に運んだり長期間貯めたりするには工夫が必要になる。そこで水素を別の物質に結びつけて運ぶ方式が検討されており、これを水素キャリアと呼ぶ。
ギ酸は常温で液体の有機化合物であり、取り扱いやすい物質として知られている。ギ酸に水素を組み込んだ形で運べば、既存の液体燃料に近い設備で輸送や保管ができる可能性がある。ギ酸から水素を取り出す反応と、水素を再びギ酸に戻す反応を組み合わせて使うのが基本的な考え方である。
今回の研究で注目されるのは原料である。シリコンは半導体や太陽電池の製造工程で生じる副産物などを生じる副産物などがあり、資源の有効利用が課題となってきた素材である。廃シリコンを水素キャリアの製造に生かせれば、廃棄物の再利用という意味も持つ。
CO2を原料側に取り込む点も重要である。排出された炭素を燃料の素材として循環させる発想は、脱炭素の取り組みで広く検討されている。ただし、水素を作る際に使うエネルギーの種類によって、全体のCO2削減効果は大きく変わる。
研究は現段階であり、製造規模やコストに関する数値は示されていない。今後は、廃シリコンからの原料の調製方法、ギ酸水素キャリアの合成と分解の効率、繰り返し利用したときの安定性などが検討の中心になるとみられる。
水素の利用拡大では、製造、輸送、貯蔵、利用の各段階をつなぐ仕組みが欠かせない。水素キャリアは輸送の段階を担う技術として位置付けられ、既存のインフラを活用できるかどうかが普及の鍵になる。
研究が実証段階へ進むかどうかは、効率とコストの見通しが立つかにかかっている。水素の供給網をどう組み替えるかを考えるうえで、今回の研究の進展は今後の注目点となる。
BLUE NOVAの見方
水素は作るだけでなく運ぶことが課題であり、今回の研究はその課題に対して、液体で扱えるギ酸を水素の運び手として使う方向を示した点に意味がある。原料に廃シリコンとCO2を用いる点は、廃棄物と排出物を組み合わせて資源として循環させる発想であり、脱炭素の取り組みと重なる。一方で、研究段階であるため、実用化の時期や経済性は今後の検証待ちである。水素キャリアの選択肢が増えるかどうかは、製造から利用までのエネルギー収支を含めた評価によって決まる。読者は、水素の輸送技術の進展と、廃棄物を原料にする発想の両面から、この研究の動きを見ておくとよい。
出典・詳細 Dellows Newsの記事を読む
この記事は、配信元の報道をもとにBLUE NOVA編集部が書いています。AIを記事の執筆の補助で使用しています。詳しい内容は出典の記事をご確認ください。
この記事の用語
- 水素
- 水素は、もっとも軽い元素です。
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